受験の前に、試験の前に・・・思い立ったらステップ!
夏のコンペティションの時期、ステップでは「リハーサル」での参加が多くみられますが、秋・冬になっても、同じように何かに備えるための「リハーサル」が目立つようになりました。とりわけ近年、音大・音高の受験を意識した参加が増えてきています。
そして大学生、とりわけ参加数の大半を占める音大生は、コンクール、オーディション、学内試験のための準備、地域での演奏のためのリハーサルとしてもステップを活用しているようです。
さらに、この5年で1.5倍以上に参加数を伸ばしているのが、実は「ピアノ指導者」。指導者ライセンス、演奏会など、さまざまな本番の前に、ステップを設定していることでしょう。
ふだんの練習やレッスンに加えて、ステップ=「舞台」を定期的に経験することで、「その時に学ぶべき課題」の学習は確実に深まります。
今年度、ステップの開催地区数は580箇所に到達しました。時期を選ばず、自分が決めた曲でいつでも気軽に参加できるステップ。ピアノ学習にぴったり寄りそう伴走者として、皆さんのピアノ学習をサポートします。
課題や時期のことを考えず参加できるのはステップだけ!
課題曲や制限時間、開催日程にとらわれることなく、自由に地区が選べます。地区によっては、時間帯指定パス(有料:1,000円)で出場時間を指定することも可能!
思い立ったらすぐ参加することができます。
長い曲を自由に選曲し、演奏できる(20~30分など)のはステップだけ!フリー15分プラスαで申し込める地区は、15分+3分、から15分+15分まで、ソナタ全楽章、組曲などを演奏することができます。(受け入れ可能な地区は、12月~2月だと145地区中93地区、6割以上が該当します)
ピアノだけでなく、他楽器でも参加できる。他楽器とピアノの両方を演奏することももちろん可能。また、さまざまな年齢(幼児からご年配まで)、さまざまな環境(アンサンブルあり、合唱あり)の参加者の演奏、そしてアドバイザーのトークコンサートを聴いて勉強できるのもステップだけ!
いまは年明けの音高入試の準備、また大学の推薦入試の真っ最中なので、この秋冬のステップを大いに活用中です。
生徒にとって、緊張したときに自分の演奏がどうなってしまうか。「こんなはずじゃない!」ということがたくさん見つかり、再確認できること。時には、ゼロに戻れる、のがステップのよさですね。
浪人生や、副科ピアノで受験する生徒は、舞台で力試しをするチャンスが簡単には見つからないケースが多いですが、ステップはその問題を解消してくれました。私が運営した豊橋11月地区では、声楽とピアノの2枠で参加した子もいて、それを見ていた方から「クラリネットと副科ピアノで参加することもできるんですか」と質問をいただきました。もちろん、大歓迎です!
普通には出会えないアドバイザーの先生3人に聴いていただき、「やっぱり!」と思ったり、新しい発見をしたり。一般大学に通う男子生徒ですが、小学6年生以来、遠ざかっていたピアノにステップを通じて再び開眼し、火がついてしまった、という例もあります。ステップにはたくさんの出会いが眠っているんですね。
受験生は、本番に備えるためにコンクールやオーディションにも参加するのですが、課題曲やら時期やらがマッチするとは限らないです。そこでステップを活用します。ステップは、時期、会場を自由に選べます。
受験生に限らないことですが、ステップでは「その時に学ばなければならない曲」でいつでも参加できることになりますから、こちらがわざわざ課題やスケジュールを合わせる必要がありません。その仕組みがあることは大きいです。
普通科の高校から音大受験する子にとっては、普段学校の友達ではピアノを勉強する仲間が少なくなってしまいますが、ステップの待ち時間を通じて知り合いを作ったり、よい刺激や気分転換になっているようです。指導者としても、他の参加者の演奏から、仕上げ方を参考にさせていただくこともありますよ。
私は常々「100回のレッスンより1回の舞台」と生徒に話しています。なかでも音大受験を目指している生徒にとってステップの存在はありがたいです。アドバイザーの先生が、私が気が付いていること、気が付いていないこと、びっしり書いてくださって。時に「何小節目のこの音が」と書いて下さる先生もおられます。
自分たちがやってきたことに「これでよかったんだ」と改めて自信を持ちながら、もちろん、アドバイスに従ってプラスαをしていくと、不自然にとってつけたようなものになることもありますから、そこは私が注意しながら、だんだん完成度を上げていきます。
声楽の学生にとっては、ピアノほど舞台に立てるチャンスはずっと少ないんです。ですので私はステップを積極的に薦めます。アドバイザーは声楽の専門家でなかったとしても、留学経験のある方など、発音のことを指摘してくださることもありますし、なにしろ皆さん褒め方がうまくて、本人のモチベーションが上がっています。
昔はこんなステージ経験できる仕組みはありませんでしたね。さまざまな角度から光を当ててもらえるステップのおかげで、ストレスなく、レッスンの質を高めることができていると思います。
子供のころから、場数(ステップ)を踏んでから本番(コンクール)に出るということが、リズムとして身体に沁みついていました。特に受験前の私にとって大きなピアノを、大きな空間で演奏できる舞台があることは、重要でした。演奏をビデオに録れた場合、何度も見直して、アドバイザーの先生方の意見を自分なりに解釈して演奏に反映させるようにしました。
不自然にならないように、自分の個性を殺さないように、自己満足にならないように...というバランスをとるためには、客観的にアドバイスしてくださる舞台が必要だったのです。
大学に入ってからは、幸運にも大学の試験会場がステップ会場になったのでイメージトレーニングを積めたり、他の地区でも定期的に演奏の機会を持つことで、感覚を研ぎ澄ますことができています。
また、学内試験の時期が変わっても、どこかの地区には参加できるし、オーディションやコンクールでは課題曲や分数制限があったりしますが、ステップは自由なプログラムで長い時間演奏することができるので、とてもありがたいです。
受験前は2回、試験の2、3ヶ月前に受験曲であるベートーヴェンのソナタやショパンエチュードなどを中心に弾いて度胸試しをしました。
受験前は追い込みの練習が多く、緊張と不安で演奏が硬くなっていました。ステップに参加し、広い会場で弾くと硬くなっている自分に気付くきっかけになりました。60字コメントで「受験を控えています」と書くと、アドバイザーの先生から、ポイントを絞って客観的にアドバイスを頂けました。
高校生までは人前で演奏すると言えばコンクールが多かったのですが、大学生になってからは小学校や地域の広場での演奏の機会が増えました。
私はとても上がり症なので、本番を楽しめるよう、「普段とは違う自分の状態を知るため」に参加しています。逆にあまり演奏の機会がない時期には、「人前で弾く楽しさを再確認するため」にも参加します。
また著名な先生のアドバイスや、トークコンサートもとても楽しみにしています!
単純に弾きたい曲で出るときもあり、本番前のリハーサルとして使うこともあります。リハーサルとして使ったのは、指導者ライセンスの上級演奏実技前と、個人的な本番でシューマンの幻想曲 ハ長調 作品17を弾く機会の前でした。
ホールで弾いた演奏の録音を聞くと、自宅では見えてこなかった問題(自分の想像より左手がうるさいとか、右手がまだまだ脱力できてないとか)が見えてきます。しみじみ、ホールで弾いて出てきた演奏が「自分の本当の実力」だと実感します。
自分がなんとなく思っていることと同じ指摘(アドバイス)を頂けば、あいまいだった予想が確信に変わるし、自分が想像もしていなかった点を指摘されれば、「他の方からはこう聞こえるのか、じゃあこういう風に弾いてみよう」と新たな実験ができます。
本番があるから人は本気になるし、それだけ成長する。だからこそ生徒にも勧められます。
「ピアノ指導者にとっての試験」といえば、ピティナ指導者ライセンス。2017年11月現在、全級合格者149名のうち、64%にあたる95名がステップ参加を経験しています。
指導会員、正会員によるステップは年々増えており、2011年には761名だったのが、2016年には1154名を数えるまでになりました。