「学校で習っている曲」でステップに参加しよう！

インタビュー：宮川美喜子先生（石川県／白山くろゆりステーション代表）

ステップで合唱伴奏のリハーサル

生徒が合唱コンクールの伴奏を引き受けることになったということで、ステップでのリハーサルをすすめました。歌のパートはお母様とご兄妹と私でリコーダーで吹いたのですが、ご家族と一緒に練習できたことが励みになったようです。
ステップに出ることで計画的に練習することができ、アドバイザーの先生からも「楽しんで頑張ってね！」というコメントで背中を押していただいた結果、彼のクラスが学年で最優秀賞に輝き、市の音楽会にも出場することができました。校長先生からも「心がこもったピアノだったよ」とほめていただき、彼はそのまま卒業式でも伴奏を担当しました。
受験勉強もある中での練習とステップ参加で大変だったと思いますが、このような形で認めていただけたことが彼の自信になり、今でもピアノを続けてくれています。

専門家からのコメント：石川裕司先生（東京学芸大学教育学部常勤講師）

＜学校音楽×ピアノ＞のススメ
～楽曲の理解の深化と学習成果の活用をめざして～

音楽の授業では、表現（歌唱・器楽・音楽づくり／創作）と鑑賞という2領域を関連付けながら、題材毎にねらいをもち、ポイントを絞りながら学びます。そのため、学校とピアノ教室で同じ楽曲を取り扱う場合でも、教材化の視点の相違により学習内容は異なります。 学校の既習曲をピアノ教室で取り組むこと、反対に、ピアノ教室で取り組んだ楽曲を学校で学ぶことは、楽曲を多角的に理解することにつながります。また、一度学んだ曲に取り組む際、既習事項を生かしながらより主体的に取り組むことも期待できます。学校での学習成果をピアノ教室での学習に生かすこと、ピアノ教室で取り組んだ楽曲のさらなる良さを学校の授業で発見してゆくこと、そうした、学習が深化できる機会や学習した成果が活用できたという実感をもつことで、子供たちは「ピアノ教室に通ってよかった」と感じるのではないでしょうか。

現在のステップでは、本特集の参加事例や曲目例にもございますように、学校で習う楽曲で参加することが可能です。この機会にぜひ一度、子供たちとコミュニケーションをとって、学校で学んでいる音楽について知り、学校音楽との関連を意識したピアノ学習について考えてみてください。